会期 |
10/7-16 10:00~16:30 |
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会場 | gallery WAN |
出展 |
Yoko Wakatsuki |
古い木口木版という技法で製作をしている。
木口木版は、木を輪切りに切り出した表面が硬質な木口板を版木として使用し、ビュランを用いて彫ることで、精密で繊細な表現ができる木版画、西洋木版とも呼ばれ、18世紀末にイギリスのビウイックが発明し、平圧プレス機で活字と同時に印刷できることからヨーロッパでは書籍の挿絵として多くの職人がいた印刷技法。日本には明治期に伝わり、写真製版に置き換わるまで使われたが、現在では日本で培われた馬連を使った方法で創作版画として続いているものだ。
私は主に伐採された椿などを使う。自ら寝かせておいた丸太をスライスし、板木を作る。丹念に磨き上げるとみえる美しい年輪がこれから向かう仕事の困難さを物語る。何十年もかけて生まれたこの美しい物を刻んでいく事に躊躇いを覚える。小心者の私は、何度か下図を推敲し、板木に失礼にならぬよう、ゆっくりと道具を研ぎ、最初の一筋を彫り込む。
若月 陽子
1959 愛知県生まれ
1981 名古屋造形芸術短大専攻科修了
2007 「東三河の美術~郷土ゆかりの作家たち」展
2009カダケス国際ミニプリント展(スペイン)
2011 第一回国際木版画会議(京都)
2012 山本鼎版画大賞展(上田市立博物館) 優秀賞
鹿沼市立川上澄生美術館木版画大賞展
2015 山本鼎版画大賞展
鹿沼市立川上澄生美術館木版画大賞 審査員特別賞
2016 川上澄生美術館木版画大賞 川上澄生特別賞
2017星野慎吾賞展
2018 山本鼎版画大賞展
2020 CCGA現代グラフィックアートセンター『共鳴する刻』
2022無我苑『若月陽子展/草むら・考』